367種類・日本人の約4人に1人
頭痛は国際頭痛学会の基準である『国際頭痛分類第3版』によると367種類に分類されています。
その中でも特に多いのが片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛です。
現在、日本人の約4人に1人が頭痛に悩まされています。
しかし、鎮痛薬の副作用(眠気)や我慢強い国民性から対処せずに放置する事が多いです。
頭痛の分類…二次性は要注意!
一次性頭痛
いわゆる慢性頭痛で原因となる病気がなく痛みがでる事から一次性頭痛と呼ばれる。
一次性頭痛で多く見られる代表的な3つの頭痛(片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛)は3大慢性頭痛と言われている。
※片頭痛と緊張型頭痛では発生するメカニズムが正反対のため対処を間違えると逆に悪化する恐れがあります。
それぞれの特徴をしっかり把握しておきましょう。
1. 片頭痛(偏頭痛)
脳の血管が拡張することで周囲の神経(三叉神経)を圧迫・刺激することで起こる突発性の頭痛
《特徴》
- 月または週に何度かの頻度で起こる
- こめかみの辺りを中心にズキズキと脈打つような拍動性の痛み
- 片側に痛みがでる事が多い(※両側が痛くなる片頭痛もある)
- 痛み以外に吐き気を伴うことがある
- 光や臭い、音に過敏になる
《対処法》
- 患部を冷やして血管を収縮させる
※マッサージをしたりお風呂に入って温めると血管が拡張するため逆効果 - 明るい場所や騒音の大きな場所へ行かない
- カフェインには血管を収縮する作用があるため、アイスコーヒーを飲むと楽になる事もある
2. 緊張型頭痛
長時間のデスクワークや不良姿勢、寝部族やストレスなどによって肩周囲~頭部の筋肉が緊張し、血管を圧迫することで引き起こされる頭痛
《特徴》
- 毎日や数日連続など頻度が多い
- 頭部全体が締め付けられるような痛みや頭重感
- 首・肩こりに起因するため後頭部の痛みが強く出る事が多い
- 頭部の血行不良のため目の痛み、かすみ、充血など眼精疲労の症状を伴うことがある
- 疲労の蓄積しやすい夕方頃に発症することが多い
《対処法》
- お風呂や蒸しタオルなどで首・肩を温めて血行を良くする
- 首・肩を回すまたはマッサージをして血行を良くする
- 早く寝る
3. 群発頭痛
片側の目の奥を中心とした眠れないほど強い痛みを伴う頭痛。
はっきりとした原因がまだ解明されていないが、なんらかの原因で目の奥の血管に炎症が起きる事で発症するという説が有力
《特徴》
- 発症頻度は年に1,2回ほど(群発期と呼ばれている)
- 片側の目の奥がえぐられるような強烈な痛みが起こる
- 発症後、痛みが逆に出る事がなく、その後もずっと同じ方にだけ発症する
- 明け方に発症することが多い
《対処法》
- 普段から規則正しい生活(食事、睡眠、運動など)を心がけ自律神経のバランスを崩さないようにする
- 群発期にはアルコールの摂取、激しい運動、長風呂を避ける
二次性頭痛
クモ膜下出血や脳腫瘍などなんらかの病気が原因で起こる頭痛を二次性頭痛と呼ぶ
激しい頭痛や痙攣(けいれん)、意識障害などの兆候が見られる。
生命の危機に関わる重大な病気の可能性があるため、早急に医療機関を受診しましょう!
腰痛に効くツボ
片頭痛におすすめのツボ
合谷(ごうこく)
【場所】
手の甲側で親指と人差し指の骨が合流する部分の凹んだところ
※少し人差し指側へ意識して押すと効果的◎
【押し方】
反対の手の親指の腹で円を描くように優しく押す
※強く押すと痛いツボ
足臨泣(あしりんきゅう)
【場所】
足の甲側で小指と薬指の骨が合流する部分の凹んだところ
【押し方】
狭い場所のため人差し指の先端や細い棒を使って優しく押す
※骨を押さないように注意
緊張型頭痛におすすめのツボ
風池(ふうち)
【場所】
後頭部の真ん中のくぼみ(首の骨の上))と耳たぶの後ろにある骨を結んだ線の真ん中
※首の後ろの太い筋肉の外側のくぼみ
【押し方】
軽く下を向きながら両手の親指や中指を使って両方同時に押す
肩井(けんせい)
【場所】
下を向いたときに一番出っ張る背骨の頂点と肩先(肩峰)を結んだ線の真ん中
※手を反対側の肩に置いたときに中指が当たる場所
【押し方】
押したい方と反対の手の中指でゆっくりと5~10秒押し、同じ速度でゆっくり離す
これを3~5回繰り返す
セルフケアでも予防できない、症状が軽くならない場合
専門家へ相談しましょう!
まとめ
片頭痛も緊張性頭痛も首周りの筋肉の緊張が原因となり発症します。
頭痛を発症させないためには『筋緊張の緩解』と『血行促進』が大切になるため、鍼灸が特におすすめです。
鍼灸は筋肉の緊張をを和らげるだけでなく、血行促進、代謝の促進、自律神経の調整などが期待できるため“頭痛の原因”となる根本を改善し再発しない健康な状態を目指す事ができます☆
また、痛みが強くて日常生活に支障がでる場合は医療機関で鎮痛剤を処方してもらうのもいいでしょう。
しかし、鎮痛剤は“いま”の症状を和らげる対症療法のため、痛みが落ち着いたら必ず予防を行い再発を防ぎましょう!