腰痛の歴史
人類が4足歩行から2足歩行へと変わった約350万年前から「腰痛」は始まったと言われています。
オスがメスに対して木の実を取ってあげるために、2足歩行を始めたといわれており、その後、農業が始まり、種まきなど前かがみの姿勢が増えたことにより、椎間板に負担がかかり耐えられなくなっていったそうです。
4足歩行時の背骨の役割は「上半身と下半身をつなぐ」こと。 前足と後ろ足の4点で支えることで背骨は安定していましたが、2足歩行になったことで背骨は直立しなければならなくなりました。
もともとは4点で支え「つなぐ」役割だった背骨が、不安定なうえに上半身の重みを「支える」役割になったため無理が生じ、腰痛の症状が起こり始めました。
日本人の統計データ
日本人の抱える健康問題について
厚生労働省による「国民生活基礎調査(2016年)」によると
- 1位:腰痛
- 2位:肩こり
- 3位:関節痛
となっており、日本人の約7割が、生涯に腰痛を経験するといわれています。
都道府県別腰痛ランキング
都道府県別の腰痛ランキングという統計(2016年:総務省統計局人口推計)によると以下のようになっています。
- 1位:秋田県
- 2位:鹿児島県
- 3位:佐賀県
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- 37位:東京都
- 38位:神奈川県
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- 47位:愛媛県
首都圏が下位に名を連ねていると言うのは面白いですね。
TOPである腰痛県の秋田県では、89.5%が「腰痛を放置しがち」と答えていますが、 最下位の愛媛県では77.6%と腰痛の対処への意識に20%以上の差があります。
ちなみに、腰痛の少ない愛媛県の腰痛対処法では、
- 市販の外用薬:25.7%
- ヨガやストレッチ:23.3%
- お風呂やシャワー:23.3%
となっています。この意識の差はなぜなのかわかりません。
腰痛の原因と日々注意すべきこと
腰痛の原因は「姿勢不良」や「疲労」による原因が大半を占めますが、中には“危険な腰痛”のケースがあります。
- 激痛がある
- 激痛ではないがどの体勢でも痛い(楽な姿勢がない)
- 痛みが気になって眠れない
- おしりから足にかけて痺れがある
- 少し歩くと痛みや痺れで動けなくなる
- 腰痛に伴う発熱や異常発汗がある
などの症状がある場合、重篤な病気や神経痛・骨折などの可能性がありますので 放置せず、早めに病院行きましょう。
鍼灸の効果
身体は過度のストレスを感じることで緊張し、硬くなり血行不良を起こします。 血液が行き届かない部分は、酸素や栄養の運搬が滞るだけでなく、蓄積された老廃物の運搬も滞り、冷えや痛みなど様々な症状を引き起こします。
鍼灸は身体に刺激を与えることで副交感神経を活発にし、身体をリラックスさせることで滞った血流を改善します。
身体のすみずみまで血液が行き届くことで身体がとても軽くなり、辛い症状を感じなくなります。 慢性腰痛の多くは血流が改善することで、お悩みを改善に導きます。
腰痛に効くツボ
委中(いちゅう)
場所:ひざの裏側。膝を曲げたときにできる皺(しわ)の真ん中
効果:腰痛の時の特効穴として重宝されるツボ
腎兪(じんゆ)
場所:おへその裏側でウエストのくびれのあるライン上。背骨から指2本外側
効果:腰だけでなく、全身の疲れの改善にも効果あり。疲労状態を知るためのバロメーター